睡眠日誌とは|眠りの記録をつけるという方法
「睡眠日誌」は、眠りについて調べていると出てくる言葉です。ここでは、何を指す言い方なのかと、実際にどう書いて、どう続けるのかを整理します。
- 睡眠日誌は、毎日の眠りを自分で書きとめておく記録であること
- 横1行を1日として、寝床にいた時間帯を塗っていくだけで形になること
- 採点するための紙にせず、受診のときの材料として持っておけること
睡眠日誌とは
睡眠日誌とは、寝た時刻・起きた時刻・夜中に目が覚めた時間帯などを、日付ごとに書きとめておく記録のことです。1日分では見えないことも、1週間、2週間と並べていくと、自分の眠りのかたちが見えてきます。
眠りの長さそのものを測る道具ではありません。いつ寝床にいて、いつ眠っていたのか。その「並び」を残しておくための紙です。
呼び方はいくつかあります
「睡眠表」「睡眠記録」「スリープダイアリー」など、呼び方は資料によって変わりますが、指しているものはおおむね同じです。なお、厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」を通して読むと「睡眠日誌」という言葉そのものは出てきません。ただし、自分の睡眠状態を記録することについては、はっきりと書かれています。
睡眠日誌は、毎日の眠りを自分で書きとめておく記録です。呼び方は資料によって変わりますが、指しているものはほぼ同じです。
横1行を1日として塗る
いちばん続けやすいのは、横1行を1日にあてる書き方です。横の並びを0時から24時までの目盛りに見立て、寝床にいた時間帯を線で塗ります。眠っていたと思うところは濃く、目が覚めていた時間帯は塗り残す。方眼のノートなら1マスを30分と決めておくと迷いません。
この形にしておくと、日をまたいで縦に見たときに、寝る時刻や起きる時刻のばらつきがひと目でわかります。塗る作業そのものは、朝の1分で終わります。
| 書きとめるもの | ひとこと |
|---|---|
| 寝床に入った時刻 | 眠るつもりで横になった時刻 |
| 眠りについた時刻 | だいたいで十分です |
| 夜中に目が覚めた時間帯 | 覚えている範囲で(中途覚醒) |
| 起きた時刻・寝床を出た時刻 | この2つはずれることがあります |
最後の行を2つに分けているのには理由があります。同ガイドは高齢世代に向けた項目のなかで、寝床にいた時間と実際に眠っていた時間を分けて記録することをすすめています。年代にかかわらず、記録のとり方そのものの説明として読める箇所です。その2つの関係をあらわす言い方が睡眠効率で、区別のしかたと数字の読み方はそちらにまとめました。日中の眠気や朝の感じも、ひとこと添えておくと後から役に立ちます。
いつ、何日分つけるか
同じ箇所で目安として挙げられているのは、まず1週間です。平日と休日の両方が入るようにすると、ふだんの形が見えやすくなります。社会的時差ぼけという言葉が指しているような平日と休日のずれも、並べてはじめて見えるものです。
書くのは朝の一度で十分です。夜、寝る前に書こうとすると、寝床で時計を見ることになります。眠れない夜ほど、その時計が気になります。朝起きたときに、思い出せる範囲で塗るくらいがちょうどよいところです。
採点するための紙にしない
眠れた日に丸、眠れなかった日にバツ。そうやって点をつけはじめると、この紙は寝る前の緊張材料に変わってしまいます。睡眠日誌は良し悪しを決めるためのものではなく、あとから並べて眺めるためのものです。
腕時計型の機器やアプリの記録がある場合も、手で書くのをやめる必要はありません。機器は時刻や動きを自動で残してくれますが、その日に何があったか、朝どう感じたかまでは残りません。手書きは分単位では正確になりませんが、そこを書き添えられます。どちらかを選ぶものではなく、並べて見るものです。
書き添えるものは、眠りの時間だけとはかぎりません。同ガイドの「妊娠・子育て・更年期と良質な睡眠について」には、月経周期をご自身で記録することで、睡眠変化が起こりやすい時期を把握することが役立ちます、という記述があります。眠りといっしょに並べておくと、月ごとの波として見えてくることがあります。
書きためた記録を、受診のときに使う
同ガイドのショートコラムには、次のように書かれています。
睡眠時間を十分確保しているにもかかわらず睡眠休養感が低下した場合、医療機関などで原因を詳しく調べてもらう必要があります。
(同ガイド ショートコラム「睡眠時間の主観的評価の限界について」より)
ここに出てくる睡眠休養感は、朝に休まった感じがあるかどうかを指す言葉です。相談の場で「いつごろから」「どのくらい続いているか」を思い出しながら話すのは、思っているより難しいものです。1、2週間分の紙があれば、それを見せるだけで済みます。
眠りのための生活習慣と環境をまとめて指す言葉には睡眠衛生があります。眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。書きためた記録は、そのときの材料にもなります。
よくあるご質問
睡眠日誌は何日くらいつければよいですか。
厚生労働省「健康づくりのための睡眠ガイド2023」で目安として挙げられているのは、まず1週間です(高齢世代に向けた項目のなかの記述ですが、記録のとり方そのものの説明として読めます)。平日と休日の両方が入るようにつけると、ふだんの形が見えやすくなります。続かなかった週があっても、また別の週から始め直せます。
分単位で正確に書く必要がありますか。
必要ありません。寝床に入った時刻、眠ったと思う時刻、目が覚めた時刻、寝床を出た時刻の4つが、おおよそで書けていれば十分です。時計を見て正確に測ろうとすると、その確認自体が夜の気がかりになります。朝起きたときに「だいたいこのあたり」で塗るくらいが、いちばん続きます。
途中で書けない日があって、間があいてしまいました。
空欄のままにして、翌日から再開すれば十分です。最初から書き直す必要はありません。抜けている週があること自体も、あとから見れば手がかりになります。忙しかった時期や、体調をくずしていた時期と重なっていることが少なくないからです。
出典・参考
- 厚生労働省 健康づくりのための睡眠ガイド2023(PDF・ショートコラム「睡眠時間の主観的評価の限界について」9ページ/「高齢者版」20ページ/「妊娠・子育て・更年期と良質な睡眠について」38ページ)
- 厚生労働省 睡眠対策
ご注意
この記事は一般的な情報をまとめたものであり、病気の診断・治療・予防を目的としたものではありません。アプリ「ひつじの添い寝」は医療機器ではなく、症状の改善や治療を行うものでもありません。
眠れない状態が続くとき、日中の生活に支障が出ているときは、ひとりで抱えこまず医療機関にご相談ください。